個人店の集客をデザインでサポートしています。
今回は地域に密着し20年営業されている飲食店様の事例をご紹介します。
個人店で人気商品ができるまで
思いつきのアイディアから30分で新商品が実現
ファミリー層の多い地域なので昼の時間帯や休日はお店のファンのお客様を中心としたご来店が多いのですが、夜はまだ余裕がある状態です。
数年前からクラフトビールサーバーを設置していますが、アルコールをご注文されるお客様自体がそれほど多くないので、1日数杯出るかどうかといった感じでした。
そこで先日クラフトビール少量を3種類セットした『3種飲み比べセット』を販売することになりました。
価格は3種1200円のところをLINEご登録者様は980円という価格です。
クラフトビールの通常サイズは700円〜なので、色々な味を試したい方にとってはとてもお得な価格になります。
店主さんとお話ししながら私も価格などをご提案したりしましたが、このアイディアから商品ができるまでは、わずか30分程度だったように記憶しています。
印刷物などは特に準備もなく始めた企画でしたが、Instagramで軽くお知らせしたところその日のうちに3件の反応がありました。
そこで急遽POPを作成したところ、程なくして週末には普段の5〜8倍ほどの反応が出るようになりました。
その後もコンスタントに注文が入り、平均して今までの5倍くらいの売り上げになっているようです。
最初に飲み比べを始めてから1ヶ月足らずですが、リピーターも多く売り上げにかなり貢献する商品となりました。
私も初回試飲させていただいたのですが、クラフトビールはとても味わい深く一度飲むと忘れられない味で、美味しさという点でも満足度の高い商品でした。
その後ミイラ取りがミイラになるような形で私自身も何度も購入するようになりましたので、私自身がファンになっている商品です。
新商品が人気商品になった理由
ビールに1000円というのはよく考えてみるとそこまでお手軽な価格ではないのですが、
・一度に3種飲めること
・扱っているクラフトビール自体がとても味わい深く満足度の高い商品であること
・その時によって扱っているクラフトビールが違うので、今だけという期間限定感もあること
・(人それぞれではありますが)分量的にも丁度良い分量であること
・LINE登録者割引ということでのお得感があること
などのメリットが重なり、お客様にとっても受け入れられる商品となりました。
また、こちらのお店にはインスタグラムやLINEにファンのお客様が登録されていたこと、常連のお客様が数名いらっしゃったことも売れ行きを加速する要因になりました。
このように、お試し企画から反応が良いものを定着させるというトライアンドエラーをフットワーク軽く行えるのは
個人店さんの強みになり得ます。
個人店で人気商品を生み出す新商品販売の流れ
SNSやデザインツール、プリンター(コンビニのカラーコピーでOK!)があればまずは小さく実験してみて、反応を見て展開させていくというやり方を、低コスト・低リスクで行うことが可能です。
以下にその手順をまとめます。
商品内容・価格・名称等を決め、従業員さんにも周知しておきます。この段階ではお試し企画ということで、仮決めというスタンスで良いですが、価格や最低限のルールに関しては従業員の方々にちゃんとお伝えしておく必要があります。
まずはインスタグラムまたはLINEなどで既存のお客様にお知らせします。
時間があれば簡単なチラシを作っておくと店頭でも使えますし、従業員さんへの内容周知にも役立ちますが、最初は最低限の情報を記載した写真と文字の組み合わせで構いません。
この段階ではインスタグラムやLINEなどをフォローしてくださっているお店のファンのお客様に先立って情報が届くようになります。
何人かのお客様に販売してみて、改善した方が良い部分や決めきれていない部分があればこの段階で改善しておきます。
正式な価格・商品名・商品販売フローが決まってきたら、チラシやSNS投稿、ブログなどで内容をまとめたものを見える化しておきます。
3で決めた内容をチラシ・SNS投稿で頻繁に告知するようにします。商品の内容が魅力的であれば販売数は自然と上昇していくでしょう。
上記のステップを回していくことで、低コスト・低リスクで安全に人気商品を作ることができます。
ポイントは
- 最初はインスタ・LINEをフォローしてくださっているファンのお客様に販売するので、反応を確認しやすく、クレームなどになりにくいメリットがあります。
- 最初は少しずつ販売し、SNS投稿も簡易的なものにすることで、コストがかからない。
- 個人店様など、規模があまり大きくない分、従業員さんの間で内容を共有しやすい。
などの点があります。
以上のような流れを使って色々な商品を販売していくことができますが、全ての商品が売れ行きが上がるわけではありません。
だからこそ多くの商品開発し、素早くトライアンドエラーを繰り返しながら販売を進めていくことが必要になります。
このような流れで生まれた商品の中から、定番商品やお客様に愛される商品、アピール力の高い商品、稼ぎ頭になってくれる商品が定着していきます。
これらをフットワーク軽くできるのは、個人店ならではの強みです。
失敗を恐れずに、従業員さんたちと協力しながらどんどんアイディアを形にしていきましょう!